地方銀行は使い勝手が悪いです。利用者からお金を取ることしか考えていないような手数料体系をしています。なぜ地方銀行がオワコンなのかとどの銀行がおすすめかを解説します。
地方銀行のダメなところ
手数料が高い
地方銀行はすべての手数料がメガバンクやネット銀行よりも高く設定されています。よく使うであろう少額(3万円未満)でのATMでの他行宛口座振込について比較してみましょう。
千葉銀行(ちばぎん)では540円、ゆうちょ銀行では216円、楽天銀行(ネットバンクのみ)では165円です。
地方銀行のATMで振込みをすると、2-3倍の手数料がかかるわけです。こんなに高かったら誰も利用したいと思わないでしょうし、実際に利用していませんよね?
さらに悪いことに、地方銀行はネットバンクの手数料も高いのです。給与振込や預金残高によるステップアッププログラムを使っても、振込手数料無料にならないことが多いです。
ATMがあるのは銀行のある一部の地域のみ
地方銀行は名前通り「一部の地方」にしか存在しません。直営のATMの無料引き出し時間が短く、提携しているATMで引き出しのに手数料がかかります。
ステップアッププログラムにおいて、コンビニATMでの手数料が無料になる条件もありますが、ハードルが高く設定されています。
実際に手数料なしでお金を下ろそうとすると、直営のATMを探す羽目になります。
定期預金の金利が低い
地方銀行に限らずメガバンクもですが、定期預金の金利がものすごく低いです。
千葉銀行の金利は0.01%、ゆうちょ銀行は0.01%、楽天銀行は0.12%です(2019年6月30日現在)。楽天銀行は他行の12倍もの金利が付きます。他の銀行で定期預金する理由がありません。すぐにでも解約して楽天銀行に乗り換えたほうがいいです。
楽天銀行では、楽天証券と連携することでマネーブリッジを設定することができます。楽天銀行に預けているお金を資金移動せずに楽天証券で使える仕組みです。マネーブリッジを設定すると、普通預金の金利が0.10%になります。普通預金でありながら他行の定期預金の10倍の金利が付きます。他行の普通預金口座を使うと損な状況になっています。
新サービスへの対応が遅い、対応してくれない
最近話題のキャッシュレス決済アプリの入金や本人認証への対応が遅いです。マイナーな地方銀行だと対応する気配すらありません。
また、証券会社やFX会社などのクリック入金(土日関係なしの即時入金サービスに対応していない)にも対応していません。対応しているのは、メガバンクとネット銀行くらいです。地方銀行をメインで使っていると投資タイミングを逃す可能性が高くなります。地方銀行で定期を組んでたら最悪です。平日の営業時間内に窓口で解約手続きをしなければいけないので、チャンスを失うことになるでしょう。
蛇足になりますが、スマホのアプリでワンタイムパスワードも発行できないです。今どき地方銀行のネットバンクではトークンが必要です。
サービス改善の見込みはない
地方銀行は、日銀のマイナス金利によってお金を集めても利益が上がらない状況にあります。
地方には優良企業や成長企業がほとんどないので安定したお金を貸す先がありません。本当にお金を必要としているベンチャー企業にはリスクが高すぎて貸し出さないところが多く、銀行として機能不全に陥っています。むしろベンチャーって銀行よりもクラウドファウンディングでお金を調達しているイメージがあります。
他の地銀と経営統合することによって、人員のムダをカットしリストラすることで利益を確保するところもどんどん出てきています。
このような状況では、手数料を下げたり自社のサービスを改善することは不可能でしょう。むしろ改悪される可能性のほうが高いです。
私が地方銀行に口座を持つ理由
これだけ地方銀行のデメリットを列挙していますが、私は千葉銀行(ちばぎん)という地方銀行の口座を持っています。その唯一の理由は、「勤務先から給与振込先に地方銀行を指定されたから」です。
可能であれば楽天銀行などのネット銀行に変更したいと思っています。給与受け取りするだけで他行への振込無料などの特典がついてくるからです。
メガバンクの良いところ
どこのATMでも利用手数料が無料になる
コンビニATMと提携しており、通常利用する範囲で口座に残高があれば引き出し手数料が無料になります。ゆうちょ銀行であれば、ローソンに設置されているイーネットのATMが時間限定で無条件で無料です。またみずほ銀行では、みずほマイレージクラブに加入していれば、預金残高が30万円以上ですべてのコンビニとイオン銀行のATMの時間外手数料が無料になります。
ネットバンキングで他行への振込が無料になる条件が存在する
他には、ネットバンクからの振込で振込無料となる条件が存在します。みずほ銀行では、残高が50万円以上あれば、月に1回の他行への振込が無料になります。
キャッシュレス決済アプリなどの最新技術に対応している
キャッシュレス決済アプリの入金や本人認証、証券口座やFX口座へのクリック入金にしっかり対応しています。こういったサービスに一番最初に対応してくれるのがメガバンクなので1口座は持っておきたいです。
メガバンクのダメなところ
地方では支店やATMが極端に少ない
ゆうちょ銀行以外は地方では支店や直営のATMが少ないので使いづらいです。利用者の少ない地方では、県庁所在地くらいにしか支店が存在しません。田舎で暮らしている人の選択肢はゆうちょ銀行しかありません。
直営のATMが激混みする
メガバンクは利用者が多いのでお昼休みや年末年始前には、ATMに大行列ができます。コンビニで無料でお金を下ろせるはずなんですが。不思議な光景です。
ネット銀行
手数料が安い
ゆるい条件でコンビニATMの利用手数料が無料になります。楽天銀行では10万円の口座残高、住信SBIネット銀行では無条件となっています。しかもそれぞれネットバンクから他行への振込手数料が1回分無料にもなります。メガバンクを超える手数料の安さ、サービスの良さです。
金利が高い
地方銀行の項目でも解説しましたが、楽天銀行の定期預金の金利は0.12%(2019年6月30日現在)です(2019年6月30日現在)。他行の12倍もの金利が付きます。
マネーブリッジを設定すると、普通預金の金利が0.10%(2019年6月30日現在)になります。定期預金を組まなくてもいい水準になっています。
同一会社の証券会社で即金融商品を購入できる
銀行口座と証券口座の残高を共通化でき、資金移動せずに株などの金融商品を購入することができます。リーマンショックなどの○○ショックが起きたタイミングなどでチャンスを逃しません。いつだって投資にするのにベストなタイミングは突然訪れます。そのときにすぐ行動に移せるから使っている銀行と証券口座で決まります。
おすすめの銀行
楽天銀行
マネーブリッジで普通預金の金利0.10%であり、10万円の口座残高があればコンビニATM利用手数料が無料、他行への振込手数料も無料になる最強ネット銀行です。
楽天証券と連携しておけば、NISAなどで投資信託を購入すると楽天ポイントがザクザク貯まります。
持っていて間違いがない口座の1つです。
住信SBIネット銀行
楽天銀行と双璧をなすネット銀行です。無条件でコンビニATM利用手数料が無料、他行への振込手数料も無料です。持たない理由がありません。
SBI証券と連携するSBIハイブリッド預金の金利は0.01%(2019年6月30日現在)となっています。楽天銀行の1/10なのでここがイマイチです。
みずほ銀行
ネットバンクのマイレージクラブの条件には抜け道があります。日本国債や投資信託を1,000円分積立購入後にキャンセルすると、「資産運用商品残高あり」と判定され月4回まで他行への振込が無料になります。メガバンクの中では最高のネットバンクになっています。近くにみずほ銀行の支店があれば作っておいて間違いない口座の1つになります。
ゆうちょ銀行
日本全国に実店舗があることとキャッシュレス決済アプリやクリック入金などのネットサービスへの対応が早いことが特徴です。
また、ATMから小銭を預けることができるのも地味に便利です。小銭が増えたときにお財布の中身がリセットできます。
前述のみずほ銀行に比べると見劣りしますが、持っていて損のない口座です。
まとめ
- 給与受取で仕方なく使っているなどの理由がなければ地方銀行は解約してしまおう。
- メインバンクにするなら手数料の安いネット銀行系が良い。
- サブ銀行としてメガバンクを選ぶならみずほ銀行とゆうちょ銀行がお勧めだ。
- ネット銀行やメガバンクでネットバンクを契約していると、キャッシュレス決済アプリの登録や本人確認に役立つ。