歯科医師が教える口臭を消す方法

 何も対策をしていないと口臭で周りの人に迷惑をかけている可能性があります。自分が気づかなくても口臭があるかもしれないので気をつけましょう。正しい口臭対策の方法について説明します。

口臭の原因は大きく分けて3つ

 口臭の原因は、食べ物、病気、細菌の3つです。それぞれ個別に対処していく必要があります。

食べ物が原因の口臭の対策

 

 にんにく、ネギ、乳製品、コーヒー、酒、ニラを食べると口臭が発生します(タバコも)。

 デートなど大切な予定があるときは前日の夜から食べるのを控えるようにしましょう。普段からこういった食材は、料理で使わないようにするのが無難です。外食やお弁当を買うことが多いとこれらの食品を避けるのは難しいです。その場合は、ブレスケアなどで口臭をごまかすしかないです。なるべく自炊する習慣を身に着けましょう。

全身の病気が原因の口臭

 糖尿病(アセトン臭、甘酸っぱい臭い)、消化不良(腐ったような臭い)、肝機能低下(アンモニア臭)などがあります。

 食べるものに気をつけた上で、後述する口の中の細菌由来の原因を潰したあとでも改善されなかったら病院へ行きましょう

 薬を沢山服用されている方は、薬の副作用で唾液の分泌が低下した状態になる「ドライマウス」になっているかもしれません。かかりつけ医の先生と相談してお薬を変更したほうが良いかもしれません。お口の中が乾いている自覚のある方は、お茶をこまめに飲んだりシュガーレスガムを咬んで唾液の分泌を促すことを心がけましょう。

口腔内細菌が原因の口臭

 口臭の原因の9割が歯が磨けていないことが原因です。食べかす(プラーク)が主な口臭の原因です。時間をかけてしっかり歯磨きするようにしましょう。磨き残しをしない歯磨きのコツは、お口の中で一筆書きの円になるように奥歯から順番に磨いていくことです。歯磨きする順番を決めておけば磨き残すことはありません。また、舌の表面に細菌が繁殖している(舌苔)ことが多いので、軽く歯ブラシででこすってあげるようにしましょう。

 虫歯や歯周病になっている場合も口臭が発生します。歯周病は、日本人の9割がかかっていると言われていますので、最低でも三ヶ月に一回は歯医者で歯のクリーニングをしてもらうようにしましょう。時間に余裕があるのであれば、月1で歯医者でお掃除をしたほうが良いです。

 歯のクリーニングは、健康保険の適応の対象で1回に2000円かからないくらいです。美容院代より安いのでエステ感覚で歯医者に通うようにするといいです。歯が磨けていない場所の食べかすは歯石という硬い物質に変わります。厄介なことに歯石になると電動歯ブラシを使用しても個人では取り除くことはできなくなります。

口臭を防ぐには

 口の中が乾燥すると口臭が発生しますので、水を入れた水筒を持ち運ぶようにしたり、シュガーガムを噛むようにしましょう。

 また携帯用の歯ブラシセットを持ち歩き、お口の中がネバネバしていると感じたらトイレで歯磨きをしましょう。さらに歯磨き後に「リステリン」や「モンダミン」などの洗口液を使うと口臭が発生するのを長時間防ぐことが出来ます。デートなどの大切な用事の前には必ず使いましょう。

 ちょっとした気遣いを重ねていくことが口臭の予防に繋がります。口臭対策は生活習慣が全てと言っても過言ではないです。

まとめ

 口臭の原因は生活習慣にある。普段食べるものに気をつけて、口腔ケアに時間とお金をかけることでしか口臭の予防はできない。口臭がある人はだらしない人であることが周囲に分かってしまいます。日本人は外国人に比べて口臭のある人の割合が多いです。日本人の9割は歯周病だからです。歯周病は生活習慣を変えなければ防ぐことは出来ません。定期的に歯科医院へ行くようにしましょう。